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震災余波広がる湘南に「活気を取り戻す」コンテンツ-鎌倉の店主らが開設

中津川ゆうこさんが手がけた「Local Eating」のビジュアル

中津川ゆうこさんが手がけた「Local Eating」のビジュアル

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 地震発生後の自粛ムードで人出が減り、地域経済への影響が懸念されている湘南エリアで、インターネットコンテンツによる地域活性化の取り組みが始まっている。

「鎌倉、藤沢、江の島停電開店情報」のトップページ

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 3月20日、三浦半島、鎌倉、逗子、葉山近隣の飲食店を応援することを目的に、フードセレクトショップ「サスケストア鎌倉」(鎌倉市佐助1)のオーナー井上靖彦さんが「Local Eating」を開設した。利用した飲食店の情報やリポートを、ハッシュタグを挿入したツイッターでつぶやくもので、飲食店からのツイートも可能。ブログにコメントを残すこともできる。

 「計画停電時の営業が困難になることや、予約済みの歓送迎会などに相当数のキャンセルが出ていることを知り、『食からつながるコミュニケーション』で地域飲食店を応援したいと思った」と井上さん。キャンペーンのビジュアルは、趣旨に賛同した鎌倉在住のイラストレーター中津川ゆうこさんによるもの。「鎌倉近辺の店舗や人が少しでも明るく元気になるように」との気持ちを込めたという。

 現在、大船、鎌倉のほか、三浦、横須賀など各地からリポートが届いており、市議会が賛同し周知協力も得られたという。井上さんは「3.11以前、何気なく『食事をする』という行為をしていた自分たちに、自然が知らせてくれた大切なものがある。日本人が失ってはいけない『Localの気持ち』が、私たちを前に進めてくれるのでは」と話す。

 先月22日に開設されたのは、計画停電時の店舗営業情報を発信する「鎌倉、藤沢、江の島停電開店情報」。「食と地域」をテーマに事業展開するベンチャー企業アロハス(稲村ヶ崎5)が制作。先月末から携帯・スマートフォンでも閲覧可能にした。

 地域店舗なら業種を問わず登録無料で、4月5日現在、飲食店67、食料品店16、その他64の計136店が登録(飲食と食料品で一部重複あり)。「開設から1週間で約100店、市役所による商店街への呼び掛けもあり、その後も1日10店前後で増え続けている」と吉原亘社長。店からは「少しでも情報発信ができてうれしい」、ユーザーからは「いろいろな店舗の情報が一覧でき便利」などの声が寄せられているという。「各店、節電をしながら元気に営業している。このコンテンツで各店の対応を確認し、鎌倉、藤沢、江の島エリアにぜひ出掛けてほしい」と呼び掛ける。

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