七里ガ浜の住宅地に7月2日、日本全国から取り寄せた食材の試食・購入ができる食材店「七里ヶ浜商店」(鎌倉市七里ヶ浜東3、TEL 0467-33-4710)がオープンした。
農家を支援し、農業の大切さや魅力を伝える農業実験レストランとして、2009年に開店した「六本木農園」(東京都港区)を手掛けたメンバーが開いた同店。「生産者とお客さまをつなぐ現代版三河屋」をコンセプトに、これまでに培った生産者ネットワークを生かしたさまざまな食材をそろえる。店舗面積は30坪。
米、みそ、塩、昆布、ドレッシングなど、スタッフが足で探した約100アイテムの食材は、「製法にこだわりがあるものや、その土地でしか作れない食材」など、生産者ならではの特徴が見えるものに限定。同時に「日常的に使いやすい」「新しい切り口での提案につながる」など、消費者にとって魅力的であることも食材セレクトの重要な条件となっている。
米やみそは量り売りが可能で、購入した米は3分づき、5分づきなど好みで精米できる。米(1キロ)は栃木の循環米(698円)、熊本南阿蘇の無農薬コシヒカリ(1,048円)などを、みそは無農薬の米麹と大豆を使用した山形の「御縁みそ」(100グラム120円)などをそろえる。
店内には、食材が実際に使われた食卓をイメージできるようにと飲食スペースも設けた。炊きたてのごはん(1膳200円)や、山菜とキノコのつくだ煮やあん肝みそ漬けなどの「ごはんのお供セット」(500円)、注文を受けてからみそを溶く「生溶き」のみそ汁(1杯120円)、ワイン・ビール・日本酒など提供する酒に合わせた肴(さかな)の盛り合わせ(各500円)をそろえる。ほかに、日光の天然氷を使った氷に甘酒や梅など「少し大人なシロップ」を合わせたかき氷の販売や、商品宅配サービス、酒類販売も近々予定する。
七里ヶ浜商店の白石宏子さんは「七里ヶ浜をはじめ、鎌倉には食への意識やリテラシーの高い方が多い。まずは地域の方々に重宝してもらえる店を目指したい」と意気込む。「地域をまたいだ食材同士の組み合わせや、食べ方、飲み方などの提案も積極的に行っていきたい」とも。
営業時間は10時~20時。