鎌倉・御成通りのギャラリー「utsuwa-shoken onari NEAR」(鎌倉市御成町5、TEL 0467-81-3504)など近隣店舗で現在、食べる道具である器に着目した小野哲平さんの作陶展「TEPPEI TABERU KAMAKURA」が開催されている。
食堂・COBAKABAでは小野さんの器を使ったメニューを提供
小野哲平さんは、1958(昭和33)年生まれの現代生活陶芸作家。備前から修業を始め、アジア各地で作陶生活をした後、現在は高知の山中でまき釜を作り制作活動に励んでいる。小野さんの1年間の作陶を追ったドキュメンタリー「DVDブック うつわびと小野哲平」(祥見知生著、ラトルズ刊)をきっかけに、美術家・村上隆さんが「小野哲平展」を自身のギャラリーで開催するなど話題を呼んでいる。
NEARの祥見さんは、器の仕事を始めた10年ほど前から小野さんと付き合いがあり、これまでに3回ほど鎌倉で個展を開催。今回は飯わん、皿、湯のみ、鉢、つぼなど日々手にする「食べる道具」としての器300点ほどを展示している。「土の器を多くの方が手に取り感じてほしい」という思いから、縁のある近隣店舗でそれぞれの店のコンセプトに合った関連展示を行っている。
食堂「COBAKABA」(小町1)では、毎日14時から小野さんの器で高知のユズを使った「ゆずみそそぼろ丼」を提供し、9日にはDVDブックの上映会と「ううじんライブ」(2,500円)を開催。アジアの手仕事を感じる衣類などを扱う「chahatカマクラ」(御成)では「アジアの旅」をテーマにした器を扱い、鎌倉市場にある天然酵母パンのカフェ「パラダイスアレイ」(小町1)では「土の器」展を開催中。「2年ぶりの鎌倉での展覧会で、多くの方との出会いを楽しみにしている」と小野さん。
NEARでの開催時間は12時~19時。9月6日・13日・14日・20日は休み。9月26日まで。