藤沢の「CLUB F.A.P 朝日町パラダイス」(藤沢市朝日町)で2月28日、理容師によるヘアコンテスト「藤沢、床屋NO.1バトル!」が開催される。過去、「ヘア・ショー」として実施されたことはあるが、コンテスト形式で行うのは県内でも珍しいという。県の理容組合藤沢支部が主催する。
イベントを企画したのは、同支部で教育部長を務める宮崎義成さん(44)。3月で3年の任期が終了するため、「最後の年に花を咲かせたい」と一念発起した。藤沢市で生まれ育ち、自身も市内で理容室「DANPATSU」を経営する。母と姉は美容師。「格好(かっこ)いいから美容師になりたかった」というが、「理容師には定年がなく、年を取っても続けられる」という母の一言が後押しとなり、現職を選んだ。以来25年、「今ではこの道を選んで良かったと思っている」という。
しかし、理容業界の現状は明るくない。組合員の平均年齢は63歳。「若者たちに聞けば『ださい』と言われる」という。「理容師だってこんな格好いいことができるというところを示したかった」
コンテストは3部門制。1部は理容師ならではの技術を結集した「ブロース(スポーツ刈り)」部門、2部はウィッグを使った「メンズフリー」部門、3部は生身のモデルを対象とした「フリースタイル・メンズ・レディース」部門。現代感覚を大切にしたサロンスタイルを競い、デザインやカラーリング、ファッション性などを総合的に審査する。参加者は市内の理容室に勤める24人。いずれも制限時間は30分~35分。「決められた時間内で、いかにクオリティーを上げられるかが大切。仕上がりだけでなく、その過程をしっかり見てほしい」と宮崎さん。
競技後には、茅ヶ崎出身のレゲエミュージシャン「MOOMIN(ムーミン)」のライブも予定。MCは、宮崎さんの高校時代の同級生でプロのヒップホップダンサー「ICHI」が務める。
開催時間は14時~21時。入場料は、前売り=1,500円、当日=2,000円(共にワンドリンク付き)。「僕らの自己満足ではなく、ちゃんとお客さんに楽しみをフィードバックできるイベントにしたい」とも。