鎌倉市川喜多映画記念館(鎌倉市雪ノ下2)で現在、企画展「世界に名画を求めて~エキプ・ド・シネマの40年~」が開催されている。
フランス語で「映画の仲間」という意味を持つ「エキプ・ド・シネマ」。1974(昭和49)年2月、川喜多かしこと高野悦子の2人の女性によって立ち上げられた同運動の40周年を迎え、同館で公開作品の展示と上映を企画。これまでの軌跡を振り返る。
40年間で公開された作品は世界46カ国・210作品。日本公開版ポスターやパンフレットなどの資料をそろえる。このほか、岩波ホールでの公開当時ロングランヒットを記録した「宋家の三姉妹」や「八月の鯨」、後年の作品が日本で公開されなくなっていたルキノ・ヴィスコンティ監督の「ルートヴィヒ」など、多くの作品を上映する。
「大きなことはいいことだ」と叫ばれていた時代に、小さなホールでできること、世界の芸術映画を伝え続けることを目指した同運動は、後に起こるミニシアター・ブームの先駆けともなったといわれる。2月22日には、「エキプ・ド・シネマ40年のあれこれ」と題し、現在の岩波ホール支配人・岩波律子さんのトークイベントも予定。
「これまでの人生を、映画とともに歩み、映画を愛してきた人たちやこれからの世界を、映画を通して学び、未来を担っていく人たち、これまでの活動を知らない若い人たちにも来てほしい」と同館企画担当の馬場祐輔さん。
開館時間は9時~17時。月曜休館。入場料は一般200円ほか。映画観覧料金は一般1,000円ほか。3月30日まで