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茅ヶ崎市美術館で地元ゆかりの芸術家井上有一の個展

茅ヶ崎市美術館で開催されている「井上有一 湘南の墨跡」の様子。

茅ヶ崎市美術館で開催されている「井上有一 湘南の墨跡」の様子。

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 茅ヶ崎市美術館(茅ヶ崎市東海岸北1、TEL 0467-88-1177)で現在、「藤沢市・茅ヶ崎市・寒川町美術展『井上有一 湘南の墨跡』」が開催されている。

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 藤沢市、茅ヶ崎市、寒川町の2市1町では、湘南地域の文化振興を図るため、地域にゆかりのある作家・作品を展示・紹介する展覧会を開いており、今回が5回目。井上有一は茅ヶ崎市、寒川町で学校教員として勤務し、自宅もあったことや墓所が藤沢市内にあることから、2市1町にゆかりの深い芸術家。書(和紙、ふすま、短冊、掛け軸など)や卒業生を描いた似顔絵、自画像、手書きの感謝状、陶芸など47点を展示する。

 井上有一は1916(大正5)年東京生まれ。1935(昭和10)年に青山師範学校を卒業後、横川尋常小学校訓導となる。画家を志し、画塾、研究所を遍歴、その後1941(昭和16)年ごろ書に転じる。1946(昭和21)年に茅ヶ崎へ転居。1950年代から国内外の展覧会に出品。1957(昭和32)年サンパウロ・ビエンナーレに出品した作品が英国人美術評論家ハーバート・リード著「近代絵画史」に掲載され評価が高まる。以降、国内外の展覧会出品多数。湘南地域で教員として、茅ヶ崎第一国民学校(後の茅ヶ崎小学校)ほか、中学校教頭、小学校校長などを歴任。1985(昭和60)年逝去。藤沢市妙善寺に墓所がある。

 同展実行委員長(寒川町町民部協働文化推進課長)の田中弘文さんは「国際的に高い評価を受けた書家であり、書画作品のほか地域ゆかりの品などを展示している。独特な作風で知られる一字書のほか、教え子を描いた似顔絵、同僚教員への感謝状、陶芸作品など今回初めて展示する地域の人々が所有する作品も見所の一つ」と話す。

 開館時間は10時~17時。休館日1月13日・14日、19日、26日。入館無料(同時開催中の企画展「福井青士 生命譜」は有料)。2月1日まで。

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