創設者、南波誠さんのメモリアルマッチレース-葉山沖で5年ぶり

葉山沖でのマッチレース風景(2006年全日本選手権)

葉山沖でのマッチレース風景(2006年全日本選手権)

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 日本ヨットマッチレース協会(JYMA)主催の「南波メモリアルマッチレース」が5月18~20日、葉山マリーナ(三浦郡葉山町堀内)沖で開催される。葉山沖での開催は5年ぶり。

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 同協会は、アメリカズカップに「ニッポン・チャレンジ」の一員として2回参加し、1995年にはスキッパーとしてニッポン・チャレンジを率いた南波誠さんが、1997年に日本マッチレースのレベルアップを目指し発足したもの。南波さんはその直後、レース中の落水で行方不明になる。

 同レースは、1998年に同協会の現会長である戸谷寿男さんが南波さんの意思を引き継ぎ、第1回「南波メモリアルマッチレース」を葉山沖で開催。毎年、逗子マリーナと葉山マリーナの恒例レースとして行っていたが、2003年に南波さんの出身である関西で行いたいという声があり、以降、新西宮ハーバー(兵庫県西宮市)で開催していた。第10回の記念大会となる今回は、日本と南波さんのマッチレースの原点である葉山マリーナで開催することになった。

 マッチレースは、「海上の格闘技」と称される1対1で行われるヨットレースで、同大会は8チームが参加。8チームによる予選総当りリーグ戦を行い、上位4チームが決定した後、トーナメント戦で順位を決定する。レースボートは「ヤマハ30S」で、ボートとセールは主催者が提供し、選手は「体」「技術」「体力」を競い合う。1チームの最大乗員は体重で定められており、350キログラム以下。

 19日は、同大会のスポンサーやゲストが各参加チームにスペシャルクルーまたはスペシャルスキッパーとして同乗するエキシビションレースを予定。映画「リング」や「らせん」の作家、鈴木光司さんが参加を予定している。葉山新港防波堤に設置された陸上観戦ブースの近くにレースコースを配置し、6艇が同時にスタートするフリートレースを行う。ほかにも南波さんの追悼セレモニーやライブ、協賛会社によるマリンウエア特別販売会(3日間)なども開催予定。

 ヨットレーサーで大会実行委員長の原健さんは「南波さんと2度のアメリカズカップに挑戦し、ほかにも数多くのヨットレースをしてきた。落水事故のレースでも一番近くに同乗していた私にとって、南波さんの残してくれた数多くの遺産の1つでもある『南波メモリアルマッチ』が途切れることなく10年間続けられたことを嬉しく思う。今後も南波さんの遺志を次いで継続していかなければ」と話している。

JYMA(日本ヨットマッチレース協会)

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