「第24回湘南ビジネスコンテスト」の最終審査が11月9日、藤沢商工会館ミナパーク(藤沢市藤沢)で行われ、SOYSCREAM JAPANのビジネスプランがビジネス大賞を受賞した。
同コンテストは公益財団法人湘南産業振興財団が主催し、藤沢市、茅ヶ崎市、寒川町の2市1町で、これから起業する個人や、新事業・新分野開拓を図る中小企業を対象に毎年開いている。
大賞を受賞したビジネスプラン「不耕起栽培大豆とオーツ麦を使った環境再生型オーガニック・アイスクリームの開発による地球温暖化の緩和」は、不耕起栽培農家の営農支援を目的とする畑のアイスクリーム事業。原料となる大豆やフレーバーとなるスイートポテトやパンプキン、ピーナツなど、畑の農産物を軸にした商品開発で新規就農者の販路を継続的に提供するという。
今年はその他、「食育教材が届くサブスクリプションサービス事業『湘南たべまな便』」「リスキリング特化型ウェブマーケティングスクール」 「ドローンやIoT機器を用いた農業見える化サービス『SAKUMARU』」「『駐車場にこそ自動運転を』駐車場業界と自動運転の課題をイノベーションと発想の転換で解決する」「REFUND.jp:今後拡大するインバウンド観光客向けの新しい免税サービス」など6つのビジネスプランが競った。
大賞を受賞した元ミュージシャンで農家の衣川晃さんは「自分自身、ビジネスが得意ということはないが、今の時代に必要なことという思いだけは強い。うれしい賞を頂いて感謝」と話す。
審査委員長で、慶応義塾大学総合政策学部教授の飯盛義徳(いさがい・よしのり)さんは「湘南らしい内容のビジネスプランばかりだった。独自性や新規性、説得力があるかなどを判断基準にするが、どれも熱意が伝わってきた。ビジネスコンテストはあくまでスタートなので、それぞれの成長・発展を通じて、湘南地区がさらに活性化することを期待している」と話す。
「ビジネス哲学の中で『幸せだから笑うのではなく、笑うから幸せになる』というものがある。ビジネスプランにはそういう効果があり、こうすると宣言し、考えること、行動することが次につながり、道を開くのでは」とも。