住友商事と住商アーバン開発は9月29日、藤沢市辻堂駅北口周辺地区都市再生事業「湘南C-X(シークロス)」の複合都市機能ゾーン(A-1地区)で、GICリアルエステート(シンガポール)と共同で開発中の大型商業施設「湘南辻堂プロジェクト」に着工した。湘南エリアで最大規模の商業施設となる。
延べ床面積は約17万平方メートル、店舗面積は約6万3,000平方メートル。地上4階建てで、総店舗数は約280店となり、約2,500台収容できる駐車場を完備する。辻堂駅と2階デッキで直結し、目の前に広がる段丘状の建物には緑を多く配置。光や風を内外へ取り込むことで、湘南の空や海、風を感じる空間にする。施設の両サイドには、スーパーや家電、書籍、映画館などの大型専門大店舗を備え、内部にはぐるりと一周できるサーキット構造の導線を設け、効率よく各店舗を見て回れるよう配慮するという。
1階部分の最大の特徴は、地元店舗やペット、ガーデニングショップなどを取り込んだ路面感覚の「湘南ヴィレッジ」。大型モールとの差別化を図り、同施設のシンボル的存在になる予定だ。店内にはデーリーユースのグルメやファッション、スポーツ、雑貨アイテムの店舗を、2階には国内外のトレンドファッションを、3階には子どもグッズやカジュアルファッション、フードコートを、4階は映画館やレストラン、書店などを配置し、余暇を提案するフロアとする。
導入が決定している店舗は、大型食品スーパー「サミット」とシネマコンプレックス「109シネマズ」。109シネマズは、湘南エリア最大規模となる全10スクリーン約1,800席を備え、横浜・湘南エリアで初展開となる高品質、高音質の「IMAXデジタルシアター」を導入する。「事前説明会には700社ほどが出席し、たくさんの引き合いがある。立地やプロジェクトに合う一番いい組み合わせを検討し、決定していく」意向だ。
目標売上高は約400億円。2011年11月の開業を目指す。