茅ヶ崎市のアクセサリーショップ兼ギャラリー「アートシー」(茅ヶ崎市東海岸北5)で現在、地元クラフト作家の個展「木ままなオブジェたち」展が開催されている。
一体無垢材から掘り出されるペンちゃんシリーズ第4作「スーパーアスリート」
主催は、茅ヶ崎市でアトリエ「木mama」を持つ高橋晋市さん。自然や生活の身近なものをテーマに、ヒノキなど国産天然木を使った「心和む」作品に取り組んでいる。
武蔵野美術大学で彫刻を学び、卒業後は鋳物を中心に制作を行ってきた。しかし、4年ほど前、知り合いの作家の木彫作品を見て感激。木目の美しさや心癒やされる感じに引かれ、自身も制作を始めた。「木は部位によって堅さや木目などが違い、扱いが難しい。作品も一つとして同じものはなく、自然の生み出す個性を楽しんでいる」と高橋さん。
同ギャラリーで3回目となる今回の個展。愛らしいペンギンをモチーフにした「ペンちゃんシリーズ」の第4作や、リンゴなどをかたどった時計「時のオブジェシリーズ」、動植物のランプ「あかりシリーズ」など人気の作品が並ぶ。高橋さんは「これまでの作品は植物が多かったが、今回は動物が多い。だんだん癒やし系、ゆるい系になってきているのは時代の流れかな」と自身の作品を振り返る。
震災後に作った作品「kizashi」は、がれきが積み重なった間からやさしい光が漏れ出るランプ。「これから何か出てくる感じ」をイメージしたという。「とても悲しいこと、とても腹立たしいこと、心がざわつくことが多い一年だった。今回は、ちょっとだけ心が和み、優しい気持ちで笑顔になれるものができたらという思いで制作した」
現在は、インテリア・アートの創作や、リビング関連、生活雑貨の商品企画やデザインなどを中心に行っている。「用途があるものを手軽な価格で」という思いがあり、作品は全て販売し、オーダーメードにも応じる。価格は、リンゴ型の掛け置き両用時計「apple」=1万500円、「kizashi」=5万2,500円、ペンちゃんシリーズ「スーパーアスリート」=15万7,500円など。
開催時間は10時~16時。火曜・水曜定休。12月25日まで。