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鎌倉彫会館にカフェ開店 鎌倉彫の器でコーヒーやランチを

同店の責任者・後藤尚子さんは鎌倉彫の作家として活躍中

同店の責任者・後藤尚子さんは鎌倉彫の作家として活躍中

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 伝統工芸品の鎌倉彫を紹介する鎌倉彫会館(鎌倉市小町2)に3月28日、鎌倉彫の器でコーヒーや食事を提供するカフェ&ショップ「倶利(ぐり)」がオープンした。

若宮大路に開いた窓から光が差し込む。テーブルの板は一枚のカウンターと同じ木を分割したもの。漆塗りの椅子もすべて特注した

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 50年近く前に建てられた同会館は昨年末からリニューアル工事を行い、これまで1階にあった資料室を津波から守り後世に残していくために3階に移設、空いたスペースに同カフェを新設した。

 若宮大路に面した一角を入りやすいカフェにすることで、観光客や地域住民に開かれた建物であることをアピールし、文化と歴史と人をつなぐ交流の場として機能させることが目的。

 店名の「倶利」は鎌倉時代に宗から伝来し、当時の作品にも見ることができる文様の一つ。店舗面積は60平方メートルで、席数は25席。カウンターはクスノキの一枚板で、各テーブルも同じ木の一枚板を分割して作ったもの。窓際のテーブルの表面は黒漆で仕上げ、通りの風景を映し出す仕掛けを施している。  

 ドリンクメニューは、倶利ブレンド(430円)、倶利紋和三盆付き倶利ブレンドセット(500円)、ハスの葉茶(430円)、フレッシュハーブティー(430円)。スイーツは、鎌倉夏みかん(580円)、蜂蜜パウンド(580円)。ランチは、精進・刻御膳(1,500円)、倶利ハンバーグ(1,200円)、鶏とマイタケの湯葉あん小丼(830円、以上税抜き)など。

 メニューの多くは今回のために制作したオリジナルの鎌倉彫による食器や盆で提供する。鎌倉彫作家で鎌倉彫協同組合代表理事の後藤尚子さんは「お盆を背景に器が引き立て合うようにデザインした。漆塗りは使いづらい印象があるかもしれないが、ここで実際に使う体験をして日常使いにふさわしいことを実感していただければ」と話す。

 器や盆をはじめ同店で提供しているコーヒー豆、菓子なども併設のショップで販売する。1階奥に新設したギャラリーでは鎌倉彫以外の現代作家による作品も展示する。

 後藤さんは「鎌倉彫の器や内装で鎌倉時代からの時の流れを感じながらコーヒーや料理を召し上がっていただければ」と話し、「今後はこの雰囲気に合わせた音楽会やセミナー、子ども向けのイベントなども開催していきたい」と抱負を話す。

 営業時間は9時30分~17時。月曜定休。

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