Jリーグ・湘南ベルマーレの2017年シーズン新体制発表会が1月20日、ホテルサンライフガーデン(平塚市榎木町)で開かれた。
この日お披露目された新シーズンユニホームの袖には、かつての親会社だった「FUJITA」のロゴが。18年ぶりの復帰に同社はもちろん、同クラブ、市民、サポーターも感慨深いという
新加入選手9人とスタッフ6人が今シーズンのジャケットとシャツ、デニムパンツのオフィシャルウエア姿で登壇し、同クラブ真鍋潔会長のあいさつから始まった。Jリーグ創設に寄与し1月15日にうっ血性心不全のため亡くなった木之本興三さんからの「日本のサッカーを強くしよう」という言葉とともにチームづくりを目指し、「湘南のサッカーを日本のサッカーのためにと言うと、何を言っているんだと言われるかもしれないが、続けていきたい」と決意を語った。
坂本紘司スポーツダイレクターは「18年間在籍して初めて編成に携わったが、頼もしい選手と監督、スタッフがそろい一緒に戦えることをうれしく思う」と新加入の選手とスタッフを紹介した。J1柏レイソルから移籍した秋野央樹選手は「このチームを選んだのは自分が成長できると思ったからで、カテゴリーを落としてでも来たいと思った」と話した。
今シーズンで6年目の指揮を執ることになった曺貴裁監督は「スタートラインから一歩ずつ半歩ずつ毎試合毎日進んでいくことが僕に課せられたミッション。選手を生き生きと躍動させることができなければ監督という職業を続けていくわけにはいかないし、その気持ちだけを持って引き受けた」と話し、今シーズンのテーマ「共走」については「みんなで走っていくこと、競争していくこと、今日できることを今やる、今日走るという造語」と説明した。
続いて発表された新ユニホームは「信念を貫く」「縦の攻撃で敵陣を貫く」「湘南スタイルを貫く」などを表現したデザインで、ホーム用はフラッシュグリーン地に3本のブルーストライプを配した。
ユニホームスポンサーには三栄建築設計(胸)、産業能率大学(背中上)、日本端子(背中下)、横浜ゴム(パンツ)のほか、袖には18年ぶりにフジタのロゴが復活した。同クラブの母体であり、かつてはメインスポンサーだったが1999年に自社の経営再建のため撤退していた。同社の金子賜副社長は「常に前進を続け、走り続ける湘南スタイルを貫く湘南と一緒になってまた走りだしたい」と話した。ベルマーレは来年、同社の子会社だった藤和不動産サッカー部として誕生してから50周年を迎える。
同クラブは30日からスペイン合宿を経て、2月26日のJ2リーグ開幕戦はケーズデンキスタジアム水戸で水戸ホーリーホックと、3月4日のホーム・湘南BMWスタジアム平塚での開幕戦はザスパクサツ群馬を迎える。