鎌倉・小町通り奥に9月1日、そば店の新業態となるガレット&カフェ「takeya(たけや)」(鎌倉市雪ノ下1、TEL 0467-24-6387)がオープンした。
材木座にあったそば店からののれん分けで、40年以上前に同地にオープンした「たけや」を母体とする同店。後にそば店は近くに移転し、「竹屋画廊」として約15年間営業してきたが、建物の老朽化に伴う建て替えが決定。「建築関係の会社勤めをしながら週末にそば店を手伝ってきたが、いつかは自分が何かすることになると思っていた」と話すのは、2代目の長男、綾部歩(あゆむ)さん。昨年、妹の温生(あつみ)さんが御成町に和食店「筍」を開いたことから、「この場所で自分が何かを始める機が熟した」と感じ開業を決意。ランチにもなり、認知度も上がってきたことから、そば粉で作るクレープ、ガレットをメーンに据えることを決めた。ガレットはフランス北西部ブルターニュ地方の郷土料理。
店舗面積は6.25坪、席数はカウンターを含む11席。そばに比べて粗めにひいた国産100%のそば粉を使うガレットには、ブルターニュ地方で夏の間のみ採れる「ゲランドの塩」を合わせる。ガレットと相性が良い同地方名産のシードル(リンゴ酒)を提供する際には、シャンパングラスのほかにアンティークの「そばちょこ」を用意。「本場では、シードルボウルと呼ばれる陶器のボウルに注いで飲むことが伝統的で、そばちょこの形状や厚みがそのボウルに似ていることから取り入れた」と綾部さん。
主なメニューは、卵・ロースハム・チーズが入った定番「コンプレット」(880円)、女性に人気の「生ハムとカマンベールチーズのサラダガレット」(1,350円)などのほか、「バター&ハニー」(580円)などのデザートガレットも提供。ドリンクは、「シードル エキュソン(甘口/辛口)」(グラス550円)、「エスプレッソ」(290円)、「塩バターキャラメルラテ」(590円)など。コーヒーメニューにはエチオピア、ブラジル、ニカラグアなど4カ国5種類の豆をブレンドしたスペシャルティコーヒーを使用する。ランチタイムとカフェタイムにはセットメニューも用意。
綾部さんは「小町通りを眺めながら、のんびりと過ごしてもらえたら。夕方以降は、手頃な価格で女性1人でも気軽にお酒を楽しめるような店づくりをしていきたい」と話す。
営業時間は11時~21時。水曜定休。