鎌倉で「鬼と遊ぶ展」-世の中に対する怒り表現、「鬼」描く講座も

「鬼」2010年作(油彩、アクリル、金箔、カンヴァス)

「鬼」2010年作(油彩、アクリル、金箔、カンヴァス)

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 神奈川県立近代美術館 鎌倉(鎌倉市雪ノ下2、TEL 0467-22-5000)で現在、世の中に対する怒りや不満を鬼で表現した「鬼と遊ぶ 渡辺豊重展」が開催されている。

「おそいかかる赤」2010年(油彩、アクリル、松煙、木炭、カンヴァス)

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 渡辺さんは楕円や星型などといった明快なフォルムを彩やかな色彩で描く作品を数多く手掛けてきた。「鬼」をテーマにした作品群は今回が初めてで、昨年から約1年間かけて同展のために描いた。これらは、「自身のさまざまな感情が凝縮された社会への反発のかたち、生命力の激しさのかたち」だという。

 出展作品数は、絵画=30点、彫刻=42点。同展について、渡辺さんは「世の中に対する怒り、不満など、鬼が何と闘っているかを表現しないとただ鬼が踊っているように見えてしまう。鬼が何かに襲われて対決しているというのが描きたかった。襲う鬼じゃないんだ、あの鬼は」と語る。

 7月21日・24日にはワークショップも開催。21日は渡辺さんとともに美術館で作品を見た後、各自で大きな紙に絵を描く。24日は渡辺さんがそれらを観覧した後、再びともにに美術館へ行き「鬼」と向き合う。「現代美術作家や絵を描く人という普段出会えない人と一緒に作品を見たり描いたりする体験は刺激的なこと。普段描けないような大きい紙に思いきり自分をぶつける機会はめったにない好機だと思う」と同館の松尾さん。

 開館時間は9時30分~17時。月曜休館。一般観覧料は800円。ワークショップの参加定員は25人。対象は小学生から大人までで、2日間とも参加できる人。参加費は300円。受け付け締め切りは7月9日(応募多数の場合は抽選)。開催は8月29日まで。

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