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鎌倉で日本画家が親子展-父は「月光値千金」、娘は「女性の心の中」テーマに

川畑絵さんによる美人画「akane」

川畑絵さんによる美人画「akane」

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 鎌倉・六地蔵向かいののギャラリー「Sei Rosso(セイロッソ)」(鎌倉市由比ヶ浜2)で現在、藤沢在住の日本画家による親子展「川畑順・川畑絵 小品展」を開催している。

川畑順さんの「月光値千金」シリーズ

 共に東京芸術大学美術学部絵画科で日本画を専攻し、日本画家として活動する川畑さん親子。父の川畑順さんは1951(昭和26)年生まれ。77年に同大学を卒業し80年ごろから都内や県内で個展を開いてきた。娘の絵(かい)さんは1981(昭和56)年生まれ。幼少期は漫画家を目指していたが、小学6年生の時に順さんに連れられ同大芸術祭を訪れ、「芸大生の自信にあふれた姿に憧れて」同大への入学を決意。日本画を選んだのは「受験科目が水彩とデッサンで、単純に絵を描くことが得意だった自分に一番向いていると思ったから。幼いころから父の日本画に触れていたことも、かなり影響があった」と絵さん。

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 作品は、順さんは月と麦、里山を描いたシリーズ「月光値千金」から8点。同シリーズは35歳から描き始めたもので、「月の持つ神秘的で不思議な力と日本の自然が持つ優しい美しさ」を表現。古来の日本画の手法にのっとりながら粒子の粗い絵の具と細かい絵の具を交互に使う手法が特徴で、岩絵の具の「ざらついた感じ」も大事にしているという。作品サイズははがき半分ほど。

 絵さんは「女性の心の中にある、見えない気持ちや感情」を表現した美人画7点を展示。大学で裸婦のデッサンを経験したこと機に、「ただ心の中を見て描く」ということに表現の面白さを感じ、「どこか自分の理想の女性を思わせるような女性」を描いている。現在、印刷会社でデザイナーをしながら作家活動を続け、日本画にラメやスパンコールなどを取り入れる研究などにも取り組んでいる。作品サイズは0号(17.9×13.9センチ)とSM(22.7×15.8センチ)。作品価格は2万~8万円。

 「『月光値千金』の小さいサイズの作品を見たいという声があり、今回の展示テーマに選んだ。見る方に安らぎを与えられれば」と順さん。絵さんは「私が描く女性たちを見て、女性ならいつもより少しおしゃれをしてみたくなるような、男性なら初恋を思い出すような、ちょっと幸せな気持ちになってもらえれば」と話す。

 開館時間は11時~18時(火曜は16時まで、木曜は13時から)。水曜定休。12月20日まで。