藤沢市・湘南台駅周辺の店舗11カ所を会場に5月28日、チャリティー音楽イベント「SHOWなんだいDEショーvol.4」が開かれる。主催は湘南台音楽祭実行委員会。
11会場の中で唯一の無料で観覧できるステージ。営業中の書店をバックにミュージシャンたちの演奏が繰り広げられる
東日本大震災の被災地のために何かできないかとカフェバー「ArsNova」の常連たちが話し合ったのがきっかけで2013年に誕生した同イベント。メンバーの牧野ひとみさんが7~8年前から自分の店「中華三番」で音楽ライブを行っていたことがヒントとなり、駅周辺の店舗に会場を広げての音楽祭を立ち上げた。牧野さんは「ホールを借りるよりもたくさんの店でやる方が街の活性化にもつながる」と話す。
「湘南台をライブハウスに」を合言葉に第1回は8カ所の会場でスタートし、来場者は約200人だった。以来、規模を拡大し続け昨年は全国から500人が来場。今年は1000人を目指すという。
会場は家庭料理じゅんちゃん、湘南和食堂NAGOMI、居酒屋向日葵、居酒屋かずどん、1Cafe&Bar、MUD caf’e、GAZIR、やっさいもっさいなどで、普段はライブを行っていない店が多い。駅前の書店・文華堂東口店の店頭に設置するステージのみが屋外で無料観覧できる。
出演するのは神奈川を中心に北海道から九州まで全国から集まる57組で、ジャンルや年代はさまざま。高校時代から各地のライブに足を運ぶほどの音楽好きだった牧野さんらが声を掛けた。
ロック、ポップス、フォーク、ジャズ、ブルース、ソウル、パンク、カントリー、レゲエラップといった音楽のほか、落語や絵本の読み聞かせ、ライブペインティングなどパフォーマンスも用意する。
「居合わせたミュージシャンたちがその場でセッションを始めることもあり、来場者が喜び盛り上がったことも」と話す牧野さん。「今年は店ごとにジャンルを分けているので、また何が起こるか楽しみ」とも。
来場者は入場券代わりのリストバンドを購入すれば全会場で入退場ができるが、1ドリンク以上の注文が必要。当日はビール500円、ソフトドリンク300円の全店統一価格で提供する。
各会場に募金箱を用意して支援を呼び掛ける。これまで東北の被災地や藤沢市の団体などに寄付してきたが、今回は福島の子どもたちを対象にした保養キャンプを行う「湘南わくわくピクニック」と、一部を藤沢市文化振興基金へ寄付する。
牧野さんは「狭い店内ほどミュージシャンと来場者との距離が近く一体感が生まれ双方ともに好評だった。これだけたくさんのアーティストのパフォーマンスを目の前で体験できる機会はなかなかない。彼らと友達になってしまうつもりで来場して」と呼び掛ける。
開催時間は12時~21時。入場料は2,000円。購入方法やタイムスケジュールなどはホームページで確認できる。