古民家スタジオ・イシワタリ(鎌倉市長谷1)で3月17日・18日、衣食住に関わる作品や商品などを展示・販売する「ケの日展~日常というぬくもり~」が開かれる。
「ケの日」とは、祭礼や年中行事などの非日常を意味する「ハレの日」に対し、普段通りの日常のこと。「ケがあるからこそハレが輝くはずだが、最近はハレとケの境がなくなってきているように感じる。だからこそ衣食住に寄り添った日常を大切に、ほっこりできるような空間を作りたい」と話すのは同イベントの発案者で、料理教室「空(くう)の食卓」を主宰する森有伊子さん。「衣食住に関するものづくりをしている友人が多く、一緒に何かできないかと考えた」と続ける。
実際に声を掛けてみると、展示会やワークショップに興味はあるものの「やったことがないのでよく分からない」「場所代が負担になりそう」「マネジメントが苦手」「一人なので不安」という声が多かった。「なかなか踏み出せないでいるようだったので、それぞれが得意分野を生かしみんなで一緒にやればみんながウインウインになれるのでは」と同イベントを提案したという。
同会場は以前、知り合いの家具職人が展示会を開いた際にカフェスペースを担当したのがきっかけで知った。「今回のコンセプトのイメージ通り」だったという。当日は1階の全室を使い7組が出店する。
一点もののカラフルな革の財布やキーケースなどの「zakka bakka」、ビーズやスパンコールなどを使い一針一針手刺しゅうしたアクセサリー・小物の「IYAO」。旅先で出合った生地や素材を使い土地の記憶をつなぐ「YOGE」と鹿児島の山麓で暮らしながら古着を解体して再構築している「ヒワズ」はコラボでの出店。
「ToMe photo」は鎌倉で暮らす人々の日常を撮影した作品を展示。イラストやデザインを手掛けるミウラエツコさんと和食店料理長・時田千晴さんのユニット「メンケスト食品」は、「おばあちゃんをイメージしながらおとめ心を加えた」という商品の販売とイラストを展示する。「縁側茶屋」は野菜を使ったお茶請けなどを提供する。
「Hitomi」は18日のみ出店で、手のマッサージや爪の甘皮処理など日常生活で使う部位のケアのほか、マニキュア塗りや眉の手入れなども行う。
森さんは「ジャンルが異なる衣食住の出店者が集まる。来場者も出店者もみんなでほっこり楽しめる空間にしたい。こんな日常が懐かしいと、ケの日の大切さを鎌倉で感じていただければ」と話す。
開催時間は10時~18時。入場無料。詳細はフェイスブックページで確認できる。