辻堂にある「Fujisawa SST(サスティナブル・スマートタウン)」(藤沢市辻堂元町6)で10月23日、「サスティナブル・スマートビジョン発表会」が開催された。
同施設はもともとパナソニックの工場があった敷地を活用し、2014(平成26)年にまち開きしたパナソニックグループを中心とした「まちづくり」事業の拠点。2009(平成21)年に工場の閉鎖が決定したが、地域への影響が大きいと市から申し入れなどがあり、撤退ではなく「持続的共創価値、100年成長する街」をテーマにした「まちづくり」をすることに決めたという。
敷地内には約600棟の戸建て住宅のほか、蔦屋書店湘南を中心とした商業施設、健康や福祉・教育をテーマにした施設、公園やカーシェアリングスポット、ヤマト運輸の配送拠点などを段階的に開所。今年10月にシニアレジデンスとスポーツプラザが開業したことから、10年越しに街の全区画が完成した。
発表会では、プロジェクトを推進する「Fujisawa SSTコンソーシアム」代表会員であるパナソニックグループから、ホールディングスの宮部義幸副社長が登壇し、これまでの感謝を述べたほか、鈴木恒夫藤沢市長も登壇し、同日提携された藤沢市と同コンソーシアムとの包括連携協定締結に触れ、「先進的な取り組みを実施するために、さらなる連携強化を」と意気込む。
同コンソーシアムの宮原智彦理事が登壇し、再生可能エネルギー利用率30%、生活用水30%削減などのこれまでの環境目標の達成実績や、「まち親」と名付けた「まちに関わる人全てがまちを育てる」仕組み、街をベースに実証実験を重ねることで生まれた新規事業などを紹介した。