鎌倉で「イギリスの版画展」-文学的作品「神曲」ほか約80点紹介

ウィリアム・ブレイクの版画 ダンテ「神曲」より 「愛欲者の圏:フランチェスカ・ダ・リミニ(恋人たちのつむじ風)」1827年

ウィリアム・ブレイクの版画 ダンテ「神曲」より 「愛欲者の圏:フランチェスカ・ダ・リミニ(恋人たちのつむじ風)」1827年

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 神奈川県立近代美術館・鎌倉別館(鎌倉市雪ノ下2、TEL0467-22-7718)で現在、イギリス出身の著名芸術家6人による「版画展」が開催されている。

神奈川県立近代美術館・鎌倉別館で現在、イギリス出身の著名芸術家6人による「版画展」を開催中。写真は、ウィリアム・ホガース「絵画の闘い」1744年・1745年

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 西洋版画がコレクションの柱となっている同館。「開館(1951年)当時の1950年代はヨーロッパ、アメリカなどの作品は高額で本物の作品を美術館が収蔵することは難しかったが、日本で本物の西洋美術を紹介する重要性から、比較的購入しやすい版画をコレクションしてきた」という。所蔵品は購入したものだけでなく寄贈されたものも多い。

 同展では、18世紀に中産階級の社会道徳を題材にしたウィリアム・ホーガスの連作版画、19世紀にダンテの叙事詩を圧倒的スケールで描いたウィリアム・ブレイクの「神曲」のほか、20世紀のポップ・アートの先駆的存在といわれるリチャード・ハミルトンの版画集「祖国アイルランド」、現代イギリス彫刻界を代表するケネス・アーミテージの作品も始めて展示される。「これらの版画はイギリスの文学的要素が色濃く反映している。連作版画ではあらすじも示し、版画を『読む』面白さも味わえる」(同館の長門さん)という。

 1月23日、2月20日に担当学芸員による「ギャラリートーク」も予定。イギリスの版画の文学的な側面のほか、具体的に画面に描かれている細部がもつ意味などを解説する。

 開催時間は9時30分~17時(入館は16時30分まで)。月曜休館(3月22日は開館)。観覧料は一般250円ほか。3月28日まで。

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