藤沢駅近くに昨年12月13日、スープバー「Pieno Cucina(ピエーノ クッチーナ)」(藤沢市鵠沼石上1)がオープンした。「Pieno」はイタリア語で「豊富な」、「Cucina」は「台所」を意味する。「リーズナブルでおなかいっぱい食べられる店をイメージした」と同店を運営する島崎美穂さん。
店舗面積は10坪。席数は、店内が14席、オープンキッチンのカウンター席が5席、テラス席が4席。
島崎さんをはじめ、店長を務める齋藤努さん(23)らは福島県の出身。福島市内で20年近く和食店を経営していたが、昨年の原発事故で家族が離散した。島崎さんの中学生・小学生の息子たちは平塚市に「震災ホームステイ」。「帰るめども立たなくなってきたので、こちらにも店を出そうと思った」と島崎さん。藤沢の街の雰囲気や人の優しさに心を動かされ、同所を選んだという。新天地で「前からやってみたかった」というスープ専門店でスタートした。
ランチは、スープを主体としたセットメニュー3種類を用意。スープは、ミネストローネとクラムチャウダーのほか、「本日のおすすめ」と季節のスープの中から選ぶ。Aセット=パンとスープ(840円)、Bセット=サンドイッチとスープ(945円)、Cセット=パスタとスープ(1,050円)。いずれも、サラダ、ドリンク、デザートが付く。105円追加でスープを2種類選ぶこともできる。
夜は、ポトフやブイヤベース(いずれも2~3人前1,680円)、エビや肉などを素材に使ったメニューを用意。ブルスケッタやスペイン風オムレツなど、アンティパストの小皿料理も400円前後でそろえる。
「スープにすると野菜が無理なくたくさん食べられる」と島崎さん。湘南野菜を中心に野菜をふんだんに使う。「煮込みすぎず野菜の形と食感を残すようにしている。野菜をしっかり食べた感じを残したかった」とも。
営業時間は、ランチタイム=11時~17時、ディナータイム=17時~23時。