精進料理店「鉢の木 北鎌倉店」(鎌倉市山ノ内、TEL 0467-23-3722)など鎌倉市内の古民家を利用したカフェ・レストランなどを会場に、鎌倉芸術祭関連企画のアート作品展「古民家をつなぐ小さな物語」が開催されている。
「惣 INOUE」に展示されている武藤亜希子さんによる作品(関連画像)
そのほかの会場は、「北鎌倉 去耒庵」「井上蒲鉾店本店」「惣 INOUE」「0467 Hasekamicho」「OKASHI 0467」の5店舗。神奈川県立近代美術館鎌倉館でワークショップを務めた経験のある美術作家・武藤亜希子さんによる作品計23点を展示している。
作品は、武藤さんが会場となる店舗の関係者や場所との対話から制作。社長から店の歴史について、庭師から庭の造りや植物の様子などについて話を聞き、また店のある場所の歴史をリサーチするなどして制作したという。
「6店舗それぞれこだわりのある店で、さまざまな出会いがあった」と振り返る武藤さん。「鉢の木では、社長から創業者であるお母様との思い出話を聞き、私も当時の様子を想像しながら心温まる思いで制作させていただいた。作品のひとつである鉢植えの絵は、小冊子「鉢の木物語」の中で創業者の千葉ウメさんが語る思い出話の中に出てきた木々を、私が鉢植えにして絵にしたもの。テキストとともに物語をたどるように作品を見てもらえたらうれしい」と話す。
観覧は無料だが、飲食店スペースの場合、作品鑑賞の際に1オーダー必要な場合がある。営業時間、定休日等は各店舗で異なる。12月5日まで。