藤沢市・辻堂駅西口近くに12月1日、食パン工房「fluffy(フラフィー)」(茅ヶ崎市浜竹2)がオープンした。店名の「fluffy」は英語でふわふわしたという意味。店舗面積は工房も含めて約10坪。
店主の佐藤博さん(48)は、元大手家電業界で設計製作を担当していた技術系サラリーマン。5年ほど前、夫婦2人で手作りパン教室の体験講座に参加したのをきっかけにパン作りに目覚めた。自宅でやってみたところ、「全然うまくできなくて、悔しさから」妻の貴子さんが近所の天然酵母・パン教室に通い始めたという。以来、夫婦での試行錯誤が始まり、パンの食べ歩きをしたりする日々が続いた。
「業界の先行きはあまり明るくない。それなら、人生の後半好きなことをした方がいいんじゃないかと思うようになった」と博さん。プロ養成講座に通い、横須賀の店で修業するなどを経て開店にこぎ着けた。「毎日食事として食べることを考えたら、やっぱり食パン」と、関東では珍しい専門店が誕生した。
安全性と食感を考え、ホシノ酵母を独自に配合し自家発酵させた酵母を使う。合成添加物を使わず、アレルギーに配慮して鶏卵も使わず、トランス脂肪酸を避けるためにショートニングも使わない。材料はなるべく地域産のものを使い、有機栽培など安心できる食材を選ぶようにしている。「自分たちが毎日食べたい安全・安心で、味わいのある食パンが基本」という。
毎日並ぶ食パンは5種類。ベーシックな「プレミアム食パン」(1斤330円)の他、レーズン(同430円)や、ゴマ(同350円)、グラハム(同350円)、黒糖(同390円)。他にバラエティーパンとして、「チョコデニュッシュ風パン」(1本550円、1/2本275円)、「ゴマさつパン」(同560円、同260円)、オレンジピール入りの「オレンジパン」、新作「レモンパン」(以上同520円、同260円)などが、季節や月替わりで登場する。「食パンはトーストで食べてほしい。中はふわふわ、外はサクサクを目指した」と博さん。
以前、同所が和菓子店だったこともあり、「餡(あん)好きな人向けに、こだわって作った」(博さん)という「粒あんパン」「こしあんパン」(以上150円)や自家製「三色ラスク」(1袋390円)もそろえる。
営業時間は10時~19時(無くなり次第終了)。月曜と第2・4火曜定休。