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大磯・照ヶ崎海岸に海水飲むアオバト飛来-ハトをデザインした新灯台も

照ヶ崎海岸で海水を飲むアオバト(こまたん撮影、大磯町提供)

照ヶ崎海岸で海水を飲むアオバト(こまたん撮影、大磯町提供)

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 海水を飲む習性をもつ野鳥アオバトが、今年も大磯町の照ヶ崎海岸に多数飛来し、訪れる人の目を楽しませている。

「OISO」のロゴとアオバトがデザインされた大磯港の新灯台

 アオバトは全長約33センチの中型のハトで、体全体は緑色、頭から胸にかけては黄色みが強く腹部が白いのが特徴。毎年5月初旬から10月ごろにかけて、約30キロ離れた丹沢山系から同海岸への飛来が見られ、「大磯照ヶ崎のアオバト集団飛来地」として県の天然記念物の指定を受け、昨年は町の鳥にも制定。海水の吸引は、主食である果実の水分や栄養分を効率よく体内に取り込むために行うと考えられている。

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 飛来は早朝に始まり、10時ごろまでの午前中と夕方が観察しやすく、既に1日1000羽を超える日も多くあるという。地元の探鳥会「こまたん」の6月20日4時31分~9時の観察では、初飛来は28羽、最大羽数は124羽、飛来羽数は1335羽だった。

 「遊歩道から双眼鏡で観察する人や砂浜でシャッターチャンスを狙う愛好家、家族連れなど大勢の方が観賞に訪れ、頭上をアオバトが通ると感動の声が聞こえる」と話すのは、大磯町観光推進室の井上久子さん。飛来のピークとなる7月、8月には1日に3000羽を超える日もあるという。

 同海岸に隣接する大磯港には、このアオバトが描かれた新灯台「大磯港西防波堤灯台」も完成し5月30日から点灯を始めている。

 2009年度末に西防波堤が約75メートル延長されたことを受け、それまで防波堤の中間付近に位置していた灯台を先端に移設するために新設された同灯台。電源は太陽電池で充電する蓄電池を使用し、約14キロ先まで光が届く。防波堤上面から塔の頂までの高さは約9.5メートル。

 以前の灯台は白色の塔形だったが、「大磯港活性化整備計画」(2007年)に基づきデザイン化検討委員会を設置し、町の未来を象徴するデザインを採用。上昇する力強さを表す逆末広がりの灯塔には濃青色で「OISO」のロゴ、その下には羽を広げた2羽のアオバトとデザイン文字で「OISO」(O=浮輪、I=サーフボード、S=波)のエンブレムを施した。

 井上さんは「新灯台は、地元では『大磯スカイツリー』などと言われ既に親しまれている。アオバトの飛来がピークを迎えるこれから、本物のアオバトと灯台に描かれたアオバトを比べてみるのも楽しいのでは」と話す。