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鎌倉の私設図書室と飲食店で小規模「一箱古本市」 本好きが親交深める

メイン会場のかまくら駅前蔵書室。狭い室内の分、店主と客の距離が近く会話が生まれた

メイン会場のかまくら駅前蔵書室。狭い室内の分、店主と客の距離が近く会話が生まれた

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 同じビルの3階と2階に同居する会員制図書室「かまくら駅前蔵書室」と立ち飲みビストロ「ランデブーデザミ」(鎌倉市小町1)で2月24日、個人蔵の古書を段ボール箱一箱分持ち寄って販売する「カマゾウで一箱古本市だゾウ」が開かれた。

初の会場となったランデブーデザミは立ち飲みビストロ。ビールやワインを飲みながら大人の空間で本談義に花が咲いた

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 昨年開いた第1回は市内のほか東京、横浜、埼玉、京都などから100人以上が来場、約24平方メートルの狭い室内が常に混雑した状態だった。「今年はゆっくり見てもらおうと、下の階のビストロも借りて会場を倍にした」と話すのは同古本市を主催したユニット「雨の実」の小田妙子さん。「いつもは自分たちも出店者だが、今回は黒子に徹して一箱古本市の魅力を大好きな鎌倉で伝えようと企画した」と続ける。

 地元だけでなく東京や千葉から「ひつじブックス」「青山通信」「もう一つの椅子」「kamebooks」「はなだんご」「二度寝書房」など12店が集まり、さまざまなジャンルの個性豊かな古書が並んだ。来場者数は昨年並みだったが、2階と3階の会場を回遊しながらゆったりと本との出合いを楽しんでいた。

 横浜在住の石川将さんは「ビールを飲みながら本を見たり店主と話をしたりできるのは楽しい。初めて会った店主やほかのお客さんとも気軽に話すことができた」、北鎌倉から来場した会社員の高橋亮一さんは「ふらりと寄ってみたら、ずっと探していた本が2冊も見つかり驚いた」と話した。

 出店した「アヒルQ」店主の三觜徹さんは「初めての出店で1冊も売れなかったどうしようと不安だったが、お客さまの想像以上の反応や結果に驚いた」と振り返る。2010年春から全国の一箱古本市に出店している「レインボーブックス」の一戸実さんは、この日が300回目の出店。「去年出店して盛り上がったので今年も期待して来たが、まさか自分も飲みながら楽しめるとは。鎌倉で区切りを迎えられてうれしい」と話した。

 小田さんは「小さなイベントだったが、たくさんの方が出店してくださり、たくさんの方が来場してくださり、あらためて本と人が織りなす一箱古本市の魅力を再発見することができた。継続して開催していきたい」と意欲を見せる。

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