茅ヶ崎の熊澤酒造敷地内にあるギャラリー&ショップ「okeba(おけば)」(茅ヶ崎市香川7)で4月19日から、ガラス工芸作家・詫摩(たくま)まりさんの「glass×spring 詫摩まり ガラスの器展」が開催される。
詫摩さんは1991年、多摩美術大学立体デザイン科を卒業。北海道やスウェーデンのガラス工房勤務を経て、1998年鎌倉に工房を設立した。以後、東京・神奈川・埼玉・大阪・京都などで活躍。溶解炉で溶かして熱くなったガラスを吹き竿(ざお)に絡ませ、息を吹き込んで成形する宙吹きガラスの手法で制作を続けており、コップ、水差し、花器などのテーブルウエアなど日常使いの器を作っている。「重力に逆らわず、自然にできる有機的なカタチを大切にしている」と詫摩さん。ほかにも、ガスと酸素を使い、耐熱ガラスを高温で溶かして成形するランプワークの手法で指輪などのガラスアクセサリー、キャンドルスタンドなども手掛ける。「普段の暮らしの中になじみ、柔らかな空気を伝えてくれるようなガラスを制作できれば」とも。
同ギャラリーでは初の個展となる詫摩さん。「優しく透き通るガラスの作品は、暖かくなってきたこの時期にぴったり」と開催の運びとなった。新緑の美しい季節柄を意識した同展。熊澤酒造内に自生する植物を作品の一輪挿しに生けて、ギャラリー全体を飾る。「熊澤酒造内の自然を満喫してほしい」とokebaスタッフで苔玉作家の湯川紀子さん。
21日・22日には詫摩さんのアトリエを同ギャラリーに移し、実際にランプワーク作業の様子も公開する。併せて、指輪などのガラスアクセサリーも展示。「有機的で、ころんとした形の指輪は、まるでキャンディーのようで心躍る。いつも身近で見ていたくなる作品ばかり」。
開催時間は11~17時(土曜・日曜は18時まで、最終日は17時まで)。今月30日まで。