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北鎌倉の古民家に「鎌倉文化」体験施設-武士装束で鎌倉散策も

「直垂(ひたたれ)」を着た女性

「直垂(ひたたれ)」を着た女性

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 北鎌倉に、鎌倉時代の装束や文化・武芸などを体験できる施設「梓想庵(しそうあん)」(鎌倉市山ノ内)がオープンして1カ月がたった。以前は住職が住んでいたという築40年の古民家を改装して作った同施設。延べ床面積は80平方メートルで、2階建て6部屋。表に70平方メートル、裏に30平方メートル程ほどの庭がある。

装飾具にもこだわりが

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 店主は、武田流の流鏑馬(やぶさめ)で8年間鍛錬を積んだ有本大輔さん(27)。鶴岡八幡宮(はちまんぐう)の流鏑馬神事にも3度出場している腕前で、施設名も流鏑馬で走る現役の人気馬「梓(あずさ)」の「情熱と人気にあやかりたい」と名付けた。

 サービスは、鎌倉武士の平服「直垂(ひたたれ)」と女性用の「小袖」の貸し出し(それぞれ休日1日=4,200円、3,800円。子ども用はそれぞれ、3,100円、2,800円。全て平日は1,000円引き)と着付け、弓矢の体験、写真撮影など。太刀や弓、前差し、じゅばん、履物、射ごて、弦巻(つるまき)などの装飾品も充実させ、オリジナルアレンジも可能。そのまま市内観光に出ることもできる。

 もともと歴史好きという有本さん。「そこに行ったら800年前にタイムスリップしたような、鎌倉時代の風景だけがある空間を作るという目標がある」といい、手始めに装束貸し出しから始めた。昨年9月に地域振興を目的とした市の補助事業にも選ばれ、補助金の交付も決定した。開業以来、女性や外国人、家族連れなどからの問い合わせが多く、「幅広い年齢層の方に体験していただいている」という。

 今後は、甲冑(かっちゅう)や疑似流鏑馬体験など、装束の種類や体験項目を増やすと共に、遠方の学校に出向いて現地体験サービスや、馬の「梓」との触れ合い体験なども予定している。「伝統継承の役に立てれば」と有本さん。「自己の利益よりも、鎌倉や日本の未来にとっての利益を目指したい」とも。

 営業時間は9~19時(受け付けは17時まで)。日曜午前は定休。

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