藤沢に大型農産物直売所「わいわい市」-地産地消意識の高さ追い風に

新鮮な地野菜が並ぶ店内。開店初日から多くの買い物客でにぎわった

新鮮な地野菜が並ぶ店内。開店初日から多くの買い物客でにぎわった

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 藤沢市の国道467号線沿いに12月24日、安心・安全・新鮮をキーワードに地産地消の農作物を販売する大型農産物直売所「わいわい市藤沢店」(藤沢市亀井野、TEL 0466-90-0831)がオープンした。運営はJAさがみ(湘南台5)。

藤沢街道沿いにオープンした「わいわい市藤沢店」

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 2005年に開設された「わいわい市」(現・わいわい市寒川店)に続く2号店としてオープンした同店。寒川店がJA直売所の単位面積当たりの売り上げ日本一となり、昨年2月末には年間売上高10億円を達成。各地から「わが町にも、わいわい市を」との声がJAさがみに寄せられる中、周辺農業や立地などさまざまな条件を勘案し藤沢市内に2号店出店を決定。市の地産地消条例、市民の地産地消意識の高さも追い風となった。

 店舗面積は860平方メートルで、売り場面積は寒川店の1.7倍となる500平方メートル。買い物しやすい動線に配慮したという。店舗の植え込みには、同市北部が関東有数の植木生産地であることから動物の形に刈り込んだトピアリーを植え込んだ。年間売上高は5億円、来店客数は48万人を目標に据える。

 同店で販売する農作物は、育て方などの生産記録を出荷者に義務付けた野菜、花、果物、畜産物、植物などがメーン。売れ残った生鮮品は、原則としてその日のうちに生産者が引き取り、消費者の反応を次の出荷や技術向上に役立てるという。

 野菜は、キャベツ、キュウリ、ジャガイモ、ダイコン、白菜などの基本的な旬の野菜だけでなく、「レストランのシェフに人気がある」という珍しい野菜や新しい野菜もそろえる。また、「買った野菜を食べきれない」という消費者の声を受け、藤沢産のタマネギと小麦粉を使用したオリジナルカレールーも販売。水曜・日曜には、江の島片瀬漁協の協力により江の島沖で水揚げされた鮮魚を販売するほか、同店南側に完成する産地形成促進施設を利用した料理教室や食と農に関する情報発信なども予定する。

 「地場で生産される旬のもの、珍しいものが並ぶので、隅々まで見て何かを『発見』してほしい。同じ農作物でも作り手によって味が違う。生産者の名前をチェックしてお気に入りの農家を見つけてほしい」と佐藤洋店長。

 JAさがみ広報課担当者は「直売所ができた所はどこも、地域の人と農業とがいい関係で共存している。今まで藤沢の農業に関心が薄かった人も、これを機会に自分の街の農業に目を向けてくれれば」と話す。

 営業時間は9時30分~17時(3月~9月は18時まで)。毎月第3水曜定休。

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