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二十四節気に基づく食材やレシピ紹介する無料冊子、鎌倉商工会議所が発行

表紙は四季をテーマに梅・海・イチョウ・雪のモチーフをデザイン

表紙は四季をテーマに梅・海・イチョウ・雪のモチーフをデザイン

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 鎌倉商工会議所は4月末、鎌倉の食の歴史などを紹介する冊子「鎌倉・食の二十四節気~食の歴史と季節のレシピ~」を発行した。

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 武家社会発祥の地としての歴史と伝統を生かした、「新たな鎌倉の食文化」の創造に寄与することを目的に初めての試みで制作された同冊子。「二十四節気」とは春分を起点に1年を15日ごとに24等分したもので、「立夏」「霜降」など季節の特徴を示す生活暦として古くから用いられてきた。

 「輸入食品や冷凍食品などの増加により、食卓で自然の恵みや季節感を感じることが少なくなっている中、鎌倉の伝統的な食材や料理、質の高い食品を守り高めながら、地域経済の活性化につなげることが重要」と制作意図を話すのは、同会議所中小企業相談所所長の高井俊行さん。元県立歴史博物館学芸部長で元鎌倉女子大学教授の八幡義信さんが監修し、レシピ制作は料理サロン「鎌倉ダイニング」を主宰する矢野ふき子さんが手掛けた。

 内容は4章で構成され、1章で二十四節気と季節の食材を、2章では時代を鎌倉・江戸・明治以降に分類し、どのような食材をどのように食してきたかを器の歴史とともに紹介。3章では「雪ノ下」「塩嘗(しおなめ)地蔵」など、鎌倉の食にまつわる名称の由来を掲載。4章では「鎌倉野菜のぬかみそ」(夏至)、「青しそ葉とうなぎのちらしずし」(大暑)など、鎌倉でとれる旬の野菜や地魚を使った季節のレシピ20種類を写真入りで紹介する。

 高井さんは「鎌倉の食に関する歴史・文化などの情報と、山の幸・海の幸に恵まれた鎌倉の旬の素材を活用したレシピの一例をまとめた。市民や市内飲食店などに広く発信し、鎌倉の観光・文化・産業振興と地域経済の活性化に寄与できれば」と話す。

 A5サイズ、32ページ。同会議所(鎌倉市御成町)、大船支所(大船2)で無料配布している。

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