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北鎌倉で「カルトナージュ展」-厚紙細工による仏伝統工芸作品を展示

生成りの麻に白を合わせた「mignon」シリーズ。定番作品のミニチュアも

生成りの麻に白を合わせた「mignon」シリーズ。定番作品のミニチュアも

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 北鎌倉の高台にあるギャラリーカフェ「GALLERY NEST(ギャラリーネスト)」(鎌倉市鎌倉台、TEL 0467-47-9540)で現在、地元作家、菅みささんの初個展「カルトナージュと小さな暮らし」展が開催されている。

菅さんとギャラリーカフェの看板猫

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 カルトナージュは、19世紀からフランス貴族の間で親しまれてきた厚紙細工による伝統工芸。18世紀初頭、繭を輸送するための厚紙の箱に布や紙を貼り付けたものが始まりとされ、カルトン(仏語で「厚紙」)を使って組み立てた箱を布や紙で覆い、リボンやタッセルで装飾を施す。手軽で実用的なことから日本でも人気が広まりつつあるという。

 菅さんがカルトナージュに出合ったのは5年ほど前。趣味の洋裁で余ったさまざまな端切れをカルトナージュで生かせることを知り、本を見ながら作品作りをスタート。次第に人に教える機会が増え、専門協会で技術や知識を深め独立。北鎌倉で主催するカルトナージュ教室には、藤沢、茅ヶ崎など湘南地域のほか戸塚や横須賀から通う生徒もいる。「身近な素材で、特別な道具がなくても楽しめるのがカルトナージュの魅力。お気に入りでも古くなってしまったカーテンや着られなくなった子ども服の生地などを利用して、インテリアの中に蘇えらせることも可能」と菅さん。

 展示作品は約60点。生成りのリネンに白を合わせたシリーズ「mignon(ミニョン)」(仏語で「かわいい」の意味)では「ミニチュアカルトナージュ」(800円)、「ふた付きミニバスケット」(1,500円)、「ペントレーのギフトボックス」(3,500円)などを、イギリスの落ち着いた色合いの花柄生地を使用する「smoky flower(スモーキーフラワー)」シリーズでは、「ボックス3個セット」(3,000円)、「ランプシェード」「壁掛けフォトフレーム」(以上4,500円)などを出品。ほかに、京都の西陣織を使った小箱入れ(2,000円~)、刺しゅう入りと無地の麻生地で制作したオーバル型のハンドバッグ(5,500円)、マリーアントワネットも愛したといわれるフランスの伝統柄、トワル・ド・ジュイを使った「ペルメル」と呼ばれるメモボードもある。会期中の月曜・水曜・金曜の16時からは菅さんが在廊し、普段は行っていないオーダー作品の相談・受注も受け付ける。

 「お気に入りの生地に囲まれる生活は忙しい毎日に潤いを与えてくれる。カルトナージュを身近に感じてもらえるよう、日常の暮らしやインテリアに自然になじむ作品をそろえた」と菅さん。「夏休みに親子体験教室も開くので興味のある方は問い合わせてほしい」とも。

 開催時間は10時~18時。火曜定休。入場無料。7月2日まで。

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