大磯で「摘果ミカン」体験イベント-農家支援目的に茅ケ崎のNPOが開催

晴天の中、大磯町の二梃木農園で行われた摘果作業にはパートナー約30人が参加

晴天の中、大磯町の二梃木農園で行われた摘果作業にはパートナー約30人が参加

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 NPO法人湘南スタイル(茅ヶ崎市新栄町)は8月21日、「湘南『みかんの木』パートナーシッププログラム」の一環として、大磯町でみかんの「摘果体験」イベントを開催した。

摘果は葉25~30枚に対して実1つを目安に行われる

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 同プログラムは、約20年前に比べ半数以下に減少している県内みかん農家の支援、緑の保全などを目的に、摘果みかんや出荷不適格みかんを使った加工品を生産・販売し、地域振興につなげるもの。摘果とは、みかんの品質向上のために間引いたミカンを指し、これまでその大半は廃棄されてきたという。加工品は、湘南地域統一ブランドの開発・プロデュースなどを行う同NPOが企画開発した。

 企業・団体・グループ対象に7月から募集を開始した参加パートナーは現在20件で、同NPOでは11月の締め切りまでに100件を目指す。

 通常のオーナーシップ制度とは異なり、参加者が特定の木を選ぶのではなく、パートナーシップ100口で大磯・二宮地区の契約3農園、約2,000平方メートルのミカン畑をカバーする。地域全体で「みかんの木パートナーシップ」を販売することで、農家・パートナー・加工商品製造企業などが互いに地域貢献活動に参加できるのが特徴。参加パートナーは、今回の摘果体験に続き11月から12月に行われる収穫体験に参加し、パートナーシップ1口につき最低保障50キロを受け取るほか、12月には「青摘みかんドレッシング」「まるごとみかんジャム」などの加工品が届けられる。

 約30人が参加して行われた摘果体験では、契約3農家の指導を受けながら摘果作業を実施。ボランティアで参加した平塚市、大磯町の中高生が搾汁(さくじゅう)した摘果みかんの果汁を使った酢の物やサラダ、ところてんなどの試食を行った。参加者からは「摘果ミカンを見るのも摘果作業も初めてで貴重な体験ができた」「料理もおいしく、摘果ミカンのフレッシュさを感じることができた」などの感想が寄せられているという。

 同NPOの藁品孝久理事長は「参加パートナーや契約農家が増えてくることで、このエリアに人が集まり地元農家の支援や地域振興につながる。この仕組みを続けていきたい」と抱負を語る。加工品の今後の展開としては、「ミカンの皮を利用したアロマオイルやコスメ、トイレタリーなどの試作が進行中」とも。

 パートナー参加費は1口=3万1,500円。申し込み期限は11月10日。申込書は公式サイトからダウンロードできる。

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