見る・遊ぶ 学ぶ・知る

湘南ゆかりの「片瀬こま」 片瀬市民センターで販売会

片瀬市民センターの交流スペースで、訪れた人に片瀬こまの説明をする杉下由輝さん(左)

片瀬市民センターの交流スペースで、訪れた人に片瀬こまの説明をする杉下由輝さん(左)

 藤沢の片瀬市民センター(藤沢市片瀬3)で7月4日、地元に伝わる「片瀬こま」の販売会が開かれた。

湘南ゆかりの「片瀬こま」 片瀬市民センターで販売会

[広告]

 片瀬こまは、昭和初期から神奈川県の湘南地域で遊ばれてきた。かつて漁師町だった片瀬地区の漁師らが、漁で伊豆大島へ行った際に不要になったツバキを譲り受け、本体の原材料にしたという。船のオールとして使われたカシをこまの心棒に、投網の材料として使われた麻をこまのひもに用いる。重量感のある硬い素材が特徴で、こま同士をぶつけ合うと相手のこまをはじき飛ばしてしまう様子から「けんかこま」とも呼ばれる。緑色を基調としたこまで、贈答用に赤色を基調としたこまもある。

 片瀬こまを作る職人は現在、同市在住の杉下由輝さん1人のみ。量産できないため、現在は新規注文の受け付けを休止し、職人を募集している。同販売会では、杉下さんが3日までに製作した片瀬こまを特別販売したほか、片瀬こまの回し方の指導や実演も行った。

 片瀬こま1個とひものセットなどを購入した千葉県松戸市に住む男性会社員は、片瀬育ちで子どもの時に片瀬こまで遊んだ記憶があるという。新規注文を受け付けていないことも把握しており、インスタグラムで今回の販売会を知り、会場近くの実家から駆けつけたという。「片瀬が好きでその文化も好き。このこまを大事にしたい」と話していた。

 当日は、杉下さんが製作した片瀬こまのほか、秦野市在住の障害のある知人が杉下さん監修の下、こまを製作する際に生じるツバキから作った飾りこまやストラップ、コースターなども販売した。 

 片瀬こま保存会の会長も務める杉下さんは「今後も、(こまと)直接触れ合う機会として片瀬こまを販売していきたい」と話す。7月25日と8月 1日には、新江ノ島水族館(片瀬海岸2)で開かれる「えのすい夜市」で、片瀬こまの販売会も予定する。

湘南経済新聞VOTE

湘南経済新聞のPODCASTを聞いたことはありますか?

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
ALL