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深海生物オトヒメノハナガサ属 新江ノ島水族館で異例2週間超の展示継続

展示中のオトヒメノハナガサ属の一種(写真提供=新江ノ島水族館)

展示中のオトヒメノハナガサ属の一種(写真提供=新江ノ島水族館)

 新江ノ島水族館(藤沢市片瀬海岸2)で現在、深海性ヒドロ虫類「オトヒメノハナガサ属の一種」の展示飼育が同館で継続されている。

江の島産の生シラスを摂食するオトヒメノハナガサ属の一種

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 この個体は6月18日、相模湾熱海沖の水深約200メートルで、FullDepth(東京都中央区)、公益財団法人「黒潮生物研究所」(高知県大月町)と共に行った調査により採集されたもの。搬入から16日が経過した個体の飼育を継続しており、深海生物としては異例の長期飼育記録となっている。

 オトヒメノハナガサ属は花クラゲ目オオウミヒドラ科に属し、深海に生息するため観察例が極めて少ない。新江ノ島水族館では過去にも展示例があるが、約3日で終了しており、今回の2週間以上の継続は「世界的にも希少な事例」という。

 採集に当たっては、FullDepthが開発・運用する水中ドローン(小型ROV「TripodFinder II」)を活用。従来の採集方法と比べ、生体へのダメージを抑えた状態での搬送が可能となり、良好なコンディション維持につながったという。

 長期飼育の要因として注目されているのが給餌方法。飼育下で試行した結果、解凍した生シラスやサクラエビを摂食することが確認され、現在も継続して食べている。江の島産の生シラスを捕食する様子も観察されている。

 分類学的にも、この個体は注目されている。オトヒメノハナガサ属は種の整理が十分に進んでおらず、現時点では既知種との同定も確定していない。現在、黒潮生物研究所で遺伝子解析が進められており、分類体系の見直しにつながる可能性もある。

 担当する展示飼育チームの西川湧馬さんは「生体での観察記録がほとんど存在しない希少種であり、行動や摂餌、生存に関するデータは貴重な学術資料となる」と話す。今後も展示を通じて深海生物やクラゲ類の研究を進め、得られた知見を生態解明や分類学研究につなげていく方針。

 開館時間は9時~17時。入館料は、大人=2,800円、高校生=1,800円、小・中学生=1,300円、幼児(3歳以上)=900円。常設展示として一般見学できる。

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