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役と素のはざまの役者を撮り下ろし-鎌倉のギャラリーで写真展「劇顔」

出番数秒前や終演直後の役者の表情をとらえた迫力ある「劇顔」が並ぶ

出番数秒前や終演直後の役者の表情をとらえた迫力ある「劇顔」が並ぶ

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 鎌倉の「GALLERY B」(鎌倉市雪の下1、TEL 0467-61-3756)で現在、十文字美信(びしん)さんの写真展「劇顔(げきがん)-役と素のはざまを撮る-」が開催されている。

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 1947(昭和22)年、横浜生まれの十文字さんは1971(昭和46)年より写真家としての活動を開始。先鋭的な広告写真やコマーシャルフィルムの撮影・演出などを手掛けながら独自の作品を発表し、これまでに「第10回土門拳賞」(1991)、「日本写真協会作家賞」(2008)などを受賞。近年はデジタル一眼レフカメラの動画機能を駆使した先駆的な作品でも注目を集めている。同ギャラリーは昨年4月、十文字さんが自身の作品展示とともに若手クリエーターに広く門戸を広げることを目的に開いた。

 「劇顔」は「月刊シアターガイド」の依頼を受け1999年より撮り続けているシリーズ。唐十郎、仲代達矢、深津絵里、松たかこ、平幹二郎をはじめ日本を代表する役者140人ほどを撮り下ろしてきたもの。

 展示点数は昨年からの入れ替えを含め計86点。「役者の顔とは何かを考えたとき、舞台の幕が上がる直前、幕が下りた直後を撮ることにした。役の顔でもない素顔でもない中間の状態が、役者が最も人間的な顔になるのでは」と十文字さん。「普段見知っている役者とは一味違う迫力ある顔を見てほしい。役になりきっている人、素に戻りつつある人、どちらも大変デリケートな魅力を発見できる」とも。

 開館時間は11時30分~18時30分。火曜・水曜定休。1月31日まで。

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