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鵠沼海岸のコミュニティースペース「IVY HOUSE」が閉館 9年間の歴史に幕

IVY HOUSEから顔をのぞかせる最終日前日のさとうさちこさん

IVY HOUSEから顔をのぞかせる最終日前日のさとうさちこさん

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 鵠沼海岸のコミュニティースペース「IVY HOUSE(アイビーハウス)」(藤沢市鵠沼松が岡4)が、4月30日で9年間の歴史に幕を閉じる。

IVY HOUSEの店内の様子

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 「アイビーハウス」はシンガー・ソングライターの「さとうさちこ」さんが、鵠沼海岸に1986(昭和61)年に建てられた洋館を改装したスペース。前オーナーが、つる性の植物「アイビー」が生い茂る様子から「アイビーハウス」と名付け、それを引き継いだ。

 さとうさんは、「2011年に、よく訪れていた鵠沼で歌の仕事ができる場所が欲しいと話していたところ、友人伝いで紹介されたのがこの洋館だった。社交ダンスが好きだった元々の家主さんがダンスホールを設けていて、広すぎるとも思ったが縁を感じ、この場所で人々が心地よく集う空間作りをしようと思った」と話す。

 アイビーハウスでは当初、定期開催のマルシェやミニライブなどを行っていたが、転機になったのは2013(平成25)年。藤沢駅前で小規模の映画上映会を行っていた竹中翔子さんが映画上映イベントを持ち掛けた。

 「竹中さんは元々『シネコヤ』という屋号で、藤沢駅前で定期的な映画上映イベントを開催していたが、上映会場として雑居していた建物が火事で全焼。新たな場所を探していたところ、出入りしていた共通のカフェのオーナーの紹介でアイビーハウスを訪ねてきてくれた」とさとうさん。
 隠れ家シネマや鵠沼シネマというタイトルで竹中さんと二人三脚でイベントを重ね、アイビーハウス自体も広く知られるようになった。しかし「シネコヤ」が独立し、店舗を構える準備のために2016(平成28)年に同シネマイベントは終了。その後も散発的にコミュニティースペースとしての活用は続けていたが、建物の老朽化を受け、家主から賃貸の延長を2年後までと言われたのを切っ掛けに閉館を決めたという。

 さとうさんは「アイビーハウスを通じてたくさんの人とつながることができた。閉館後も、これまでにつながった縁を大切に、音楽などを通してこの街と関わっていきたい。今後のアイビーハウスの2年間も、とても大切な友人が住居として借りることが決まり、うれしい」と笑顔で話す。

 最終日の開館時間は未定。なお、片付けのみでスペースの開放は行わないが、11時30分ごろからインスタグラムでライブ配信を行う。

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