鎌倉で写真供養 思い出の写真に感謝込め焚き上げ

お焚(た)き上げでは住職による読経が響く中、参加者は持参した写真を炉に投じる

お焚(た)き上げでは住職による読経が響く中、参加者は持参した写真を炉に投じる

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「写真供養感謝祭」が11月14日、北鎌倉の浄智寺(鎌倉市山ノ内)で行われる。

本尊が安置されている曇華殿(どんげでん)と朝比奈住職。炉は市内の溶接工房に特注した

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 カメラやスマホの画像データの消去とは異なり、プリントされた写真は処分に困るケースが多い。そこで同感謝祭では、たまってしまった写真、捨てることができない写真、思い出の写真などに感謝を込めて「お焚(た)き上げ」で供養する。

 会場は境内の曇華殿(どんげでん)前。朝比奈恵温住職による読経が響く厳かな雰囲気の中、参加者は持参した写真一枚一枚を炎が上がる炉の中に投じていく。炉は、朝比奈さんと実行委員会が同市佐助の溶接工房「FeNEEDS(フェニーズ)」に製作を依頼した特注品。     

 昨年は約100人が列を作ったが、そのほとんどが女性だった。来場の理由は、「気持ちの整理のため」「遺品の整理」が多かったという。

 企画運営は、昨年に続き杏林大学で観光を学ぶ宇佐美ゼミの学生15人らによる実行委員会が担当。地域活性化や新たな観光資源の創出をテーマに、企業への協賛依頼や行政との調整、ポスター作り、広報活動なども行い、当日はスタッフとして参加する。

 浄智寺は鎌倉五山の第4位で、過去・現在・未来を表す阿弥陀如来・釈迦如来・弥勒如来の三世仏が本尊。境内は国の史跡に指定されている。

 朝比奈さんは「写真は姿を鮮明に写しているので、なかなかゴミと一緒に捨てることができないはず。当日は、そんな捨てられない思い出をご供養する。ただし大量に持ち込まれた場合は環境への配慮から全て焼くことができないので、責任を持って業者さんに委ねる」と話す。

 開催時間は11時~16時(最終受付15時30分)。無料。入山料(拝観料)200円別途。

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