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藤沢駅前に地産木材で建設した複合ビル完成 地元工務店が地元材を活用

1月21日に完成見学会が行われた湘南MIYU海友プロジェクトのビル外観

1月21日に完成見学会が行われた湘南MIYU海友プロジェクトのビル外観

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 藤沢市の湘南乃工務店と運営会社の富士リアルティが、木造建築による中高層複合ビル「湘南MIYU海友プロジェクト」(藤沢市大鋸1、TEL 0466-50-7000)を完成させ、1月21日に現地見学会を行った。

湘南海友プロジェクトの木造ビル、エントランス部分

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 同ビルは国産・地域産木材を構造体に活用した環境配慮型の建築物。藤沢駅から徒歩11分の場所に位置し、敷地面積165平方メートル、延べ床面積約300平方メートルの木造4階建て。1階は店舗、2階は地元起業家を対象に想定した事務所、3階と4階は住戸として貸し出すという。

 内外装のデザインには海と木と自然の融合をコンセプトに藤沢市のデザイナーを起用。ビル1階のエントランス部分を地元産の木材が見えるようなデザインにしたほか、各部屋にも木製の鍵棚を設置して、ビル内部で地元産の木材が使われていることをアピールしている。

 同社の細田智康部長は「かながわSDGsパートナーとしての取り組みとして、神奈川県丹沢産材も使用した。木造ビルは輸送コストを抑えて植林の過程までを含めて、多くのCO2を削減できる。また、地場産の方が気候に合い、虫にも強いという研究結果もある。コストが高くなるという懸念もあったが、長く住む場合の居心地も含め、メリットの方が多いと考えている」と話す。

 永松秀行社長は「神奈川県内の木材を活用することで、水源となる森林整備に貢献し、湘南の海の浄化につなげたい。当社が落とした小さな石が輪になって神奈川に広がり、ゆくゆくは地産地消が当たり前の県になれば」と思いを込める。

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