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鎌倉文学館で「愛とブンガク」展-漱石などの「愛」を現代女性作家の視点で

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 鎌倉文学館(鎌倉市長谷1)で現在、特別展「愛とブンガク」が開かれている。

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 文学の大きなテーマである「愛」について紹介する同展。明治から昭和までの8人の作家(夏目漱石、芥川龍之介、川端康成、堀辰雄、太宰治、大岡昇平、三島由紀夫、立原正秋)の「愛」の小説を、8人の現代の女性作家(小川洋子、柳美里、大道珠貴、青山七恵、角田光代、中沢けい、楊逸、髙樹のぶ子)が見つめなおし、新たに8篇(ぺん)のエッセーとして書き下ろした。同展は、それらのエッセーを読んだ上で、関連する原稿などを見て作品への理解を深める構成になっている。

 「今回特別に、漱石の「虞美人草」の原稿を岩波書店からお借りした。また、三島由紀夫の小説『春の雪』の取材ノートを三島由紀夫文学館からお借りして、小説の原稿と一緒に展示している。どちらもなかなか展示される機会の少ない貴重な資料なのでぜひご覧いただきたい」と同館副館長で学芸員の小田島一弘さん。

 「『恋愛』という言葉が、明治に入り西洋の近代的な『愛』の概念が輸入され生まれた新しい言葉であることから」今回のテーマを決めたという小田島さん。「明治以来、『愛』のとらえ方も時代とともに変化しているので、それぞれの時代から今も読み継がれる鎌倉ゆかりの8人を考えた。愛の相関図をパネルにして、より作品に親しんでいただける工夫もしているので、若い方から年配の方まで楽しんでいただける」とも。

 開館時間は9時~17時。観覧料は一般400円ほか。7月6日まで(6月16日は休館)。

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